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ガーデナーズリポート 第8回

庭園内各所で冬咲きクレマチス、アンスンエンシス(ウロフィラ)の蕾がふくらんでまいりました。一部の株では開花がスタートしているものの、ほとんどがまだ薄い黄緑色やクリーム色のふっくらとした蕾を枝いっぱいにつけ重たそうな表情をしています。例年ちょうどお正月に本格的な開花がはじまり、1月中旬に見頃を迎えるアンスンエンシス。開花が進むにつれて花はクリームから純白へと変わり、ベル状の花型がより一層清楚な印象を与えます。一季咲きの品種のため、年間を通じて開花はこの時期一回だけ。ご来園の際は是非、真冬の庭園で開花する冬咲きクレマチスにご注目ください。

 すっかり冬の庭へと変化したクレマチスガーデン。春~夏にかけて開花する球根類の植え付け作業も終わり、現在はツルバラの剪定/誘引、クレマチスの剪定/誘引、そして土作りといった作業を進めています。寒い時期の管理作業は大変ですが、もう既に動きはじめている水仙やクロッカスの新芽を発見すると春の訪れはそんなに遠い先ではないことに気がつきます。

ガーデナーズリポート 第7回

秋が深まり、朝晩の気温の低下は冬の訪れが間近であることを感じさせます。そんな中、徐々に色が失われつつある庭園の中で、秋バラの鮮やかな花色が目を引きます。ピンクのグラデーションで品種選びをしたノットガーデン部では、ほのか、うらら、ブラッシング・ノックアウト、ピンク・ノックアウトが咲きそろいました。背景で開花しているゴールデン・ボーダーのやさしい黄色が引きしめ役となって、良いアクセントとなっています。

 

ホワイトガーデン外周部ではアイスバーグ、コレッタ、マチルダ、ボニカ’82、花霞、フレグラント・アプリコット等々、白、ピンク、アプリコット色のバラが開花しています。

ブロンズ色の葉が美しいペニセツムや、初夏には純白の花を楽しませてくれたアルバ・セミプレナの赤い実が背景となり、春とはまた趣の異なるバラのボーダーを演出しています。

 

くすの木の丘では原種シクラメン・ヘデリフォリウムが芝のあちらこちらから花を咲かせています。年を重ねるごとに球根が大きくなり、花数も増え、1球からこれだけ多くの花が開花するのかと驚いてしまうほど。大変可憐な花の印象からは想像できないほど、強健な性質をもつヘデリフォリウムは秋から冬の庭園には欠かせない存在です。

 

(文章:専属ガーデナー 阿部さくら)

ガーデナーズリポート 第6回

秋本番のクレマチスガーデンではこの季節に花期を迎える灌木や宿根草の花が見頃を迎えています。

カナールのボーダーガーデンでは鮮やかな黄金色の花をもつヘリアンサス・ゴールデンピラミッド(ヤナギバヒマワリ)、桃色の小さな花を株全体に咲かせたクジャクアスターをはじめ、純白の花が上品なシュウメイギク、ツヤのある白い実が枝全体に並んだシロシキブ、銅葉が目を引くユーパトリウム・ルゴサム・チョコレートといった植物とともに、秋の1年草の代表ともいえるコスモス、そして印象的な花穂が目を引くペニセツム・ヴィロサム(耐寒性に乏しいため1年草扱いとしています)がボーダーを構成しています。

ホワイトガーデンでは球根性植物のゼフランサス(タマスダレ)が満開になりました。クサツゲの株元に数年前に植え付けた株が充実し、年を重ねる度に花数も増えています。ツゲの中から花を咲かせる姿がかわいらしく、秋のホワイトガーデンには欠かせない存在となっています。

10月に入りますと、リストランテ プリマヴェーラのフロントガーデンや、ノットガーデンではノボタンの花が見頃となります。紫花のコートダジュール、桃花のリトルエンジェル、どちらの品種も常緑低木ですが、熱帯地方原産のため寒さがや

や苦手です。クレマチスの丘では冬期に何度か地上部が枯れてしまうということを繰り返しましたが、なんとか株は存続し成長して現在に至ります。今年は例年に比べて蕾の数も増え、開花を心待ちにする日々です。


(文章:クレマチスガーデン専属ガーデナー 阿部さくら)

ガーデナーズリポート 第5回

真夏の庭園で毎年心待ちにしているのがボタンヅルの開花。7月最終週からぽつぽつと花が咲きはじめ、ちょうど見頃を迎えました。芝面に点在しているジュリ アーノ・ヴァンジの彫刻を見下ろすような形で、小さな白い花がツゲの生垣を覆うように咲く様子は見ごたえがあります。


ボタンヅルは日本にも自生するクレマ チスの原種の一つ。ボタンヅルの開花がほぼ終盤となるころに、バトンタッチをするように花期を迎えるのがセンニンソウ。ボタンヅルに似た白い小花を咲かせ るこのクレマチスもおなじく原種の一つです。庭園内でのセンニンソウの見頃は8月末から9月初旬を予想しています。 6月15日に剪定をした四季咲きクレマチスが二番花を咲かせています。

7月からの日照不足と梅雨明けの大幅な遅れで、昨年よりも開花までに時間がかかってしまいました。花のサイズも多少小さくなってしまったものの、ヴィチセ ラ系や遅咲き大輪系、インテグリフォリア系、ヴィオルナ系、そしてテキセンシス系のクレマチスの花々の開花は、緑色のグラデーションで占められていた園内 に色を補います。

そんな中、一番花と同じボリュームで開花する遅咲き大輪系のホワイト・プリンス・チャールズ。涼しげな透明感のある白花を枝全体に咲かせ ています。一番花に劣らず、むしろ一番花よりも勢いのある美花を楽しませてくれています。
7月上旬に剪定作業をしたポール仕立てのクレマチスのコーナーでは、二番花の開花は8月中・下旬を予想しています。

(写真:今井秀治氏/文章:専属ガーデナー 阿部さくら)

ガーデナーズリポート 第4回

四季咲きクレマチスに対する剪定作業が終わり、クレマチスの葉や花で覆われていたフェンスやポールは風通しの良い状態となりました。
 6月中旬に剪定した株からはもうすでに新芽が勢い良く伸びはじめ、二番花に向けての誘引作業を進めています。二番花の開花ですが例年これから1ヶ月から1ヶ月半後とな ります。2008年度は8月初旬に見頃を迎えました(気象状況によって変動します)。
庭園内では初夏の宿根草や一年草、球根性の植物が見頃を迎えています。ポプラ並木では透明感のあるブルーの花を咲かせるアガパンサスと、アメリカアジサイ・アナベルの淡い緑?白の花が梅雨のじめじめとした天気を忘れさせてくれるような爽やかな景色を演出しています。
カナールのボーダーガーデンではアリウム・スファエロセファロンの赤紫やヘメロカリスの鮮やかな黄花、アンゲロ二アの紫、アガパンサスの白といった初夏らしい花色の組み合わせをご覧いただくことができるでしょう。展示棟上部のボーダーでは黄色と緑色の色調にこだわった植物選びをしました。
ヒューケラ、ロニケラ、ホスタ、コリウス、斑入りレモンバームといったカラーリーフを中心に、ビデンスやダリアの黄花がボーダーを引き締めます。これから迎える暑い季節を前に、花に頼らない葉もの中心の花壇の構成に力を入れています。
(写真/文章:専属ガーデナー 阿部さくら)

ガーデナーズリポート 第3回

梅雨らしい雨の多いお天気がつづいています。そんな中、庭園内では四季咲き性クレマチスに対する第一回目の剪定作業を終えました。ポール仕立てのクレマチスエリアでは今月末までクレマチスをお楽しみいただけるよう未剪定で管理作業をつづけています。

現在ポール仕立てのクレマチスエリアでは、つるを伸ばしながら花を咲かせるヴィオルナ系やテキセンシス系の品種が、つぎつぎと新たな花芽をつけ華やかな花姿を楽しませてくれています。小輪で多花性の品種が多いヴィチセラ系もこの時期に最盛期を迎える系統の一つ。一株でこんなにたくさんの花が開花するのかと、その花数の多さに驚いてしまいます。早咲き大輪系、そして遅咲き大輪系の品種も一部継続して開花しています。このエリアでは、クレマチスの品種の豊富さ、花色・花形のバラエティの幅広さなどをご覧いただきながら、一品種でもお好みのクレマチス、育ててみたいクレマチスと出会っていただけたらうれしいです。各ポールには植栽品種のラベルが付いています。系統や花の咲き方の詳細、花色、花形などの情報をご参考にしてください。

さらにこのエリアでは比較的新しいクレマチスの品種をご覧いただくことができます。フロリダ系のベスト・ウィッシーズやパルセット、インテグリフォリア系の浮舟(うきふね)やセーヌ、ヴィチセラ系のアヴァンギャルド、遅咲き大輪系のヴィクター・ヒューゴ、といった品種に是非ご注目ください。

(写真:今井秀治氏 文章:専属ガーデナー 阿部さくら)

ガーデナーズリポート 第2回

5月に入り、モンタナ系クレマチスに少し遅れて開花をはじめた「早咲き大輪系」クレマチスが見頃を迎えました。

カナールのボーダーガーデン壁面では万重咲きの人気品種、ジョセフィーヌがその豪華な花を咲かせています。ピンク色の濃淡が目を引くこの品種は、花もちが良く、5月下旬ぐらいまで一番花の花期が継続します。

スクエアフェンスでは、H.F.ヤング、天塩(てしお)、ライラシナ・フロリバンダ(ガイディング・スター)といった品種の青・紫・藤色のさわやかなグラデーションをお楽しみください。平開咲きの品種(H.F.ヤングやライラシナ・フロリバンダ)に八重咲きの品種(天塩)を組み合わせることによって、長いフェンスがなるべく立体的に見えるように工夫をしています。

早咲き大輪系クレマチスから遅咲き大輪系やその他の園芸品種に花期をバトンタッチするころ、そろそろバラの季節も到来します。ノットガーデンでは先週末からゴールデン・ボーダーやうららといった品種の開花がはじまりました。ノットガーデンの背景にあたる石垣壁ではロココ、アンジェラ、ローゼンドルフ・シュパリースホップ、そしてポールズ・ヒマラヤン・ムスク・ランブラーといったつるバラと、四季咲き品種のクレマチスとの組み合わせがご覧いただけます。クレマチスとバラ、お互いを引き立て合うように咲く姿にご注目ください。バラの見頃は例年どおり5月中旬となりそうです。

(写真/今井秀治氏 文/専属ガーデナー 阿部さくら)

ガーデナーズリポート 第1回

変わりやすい初春らしいお天気がつづいています。一雨ごとに植物の新芽もぐっと伸び、クレマチスの誘引作業も本格的にはじまりました。

庭園内では例年よりも早くクレマチス・アーマンディーの開花がスタートしました。各所、開花の進み具合には差があるものの、日当たりの良い場所では満開まであと一歩という株も。桜の開花宣言を受け、今月末には桜の花とアーマンディーの競演が見られそうです。

アーマンディーはさまざまな仕立てで楽しむことができますが、樹木下に植え付け、自然風植栽にするのもおすすめです。つるの伸びが旺盛な特徴を活かし、自力で枝から枝へと伸び上がって開花する姿はまるで自生地での姿を観察しているような気持ちになります。

アーマンディーとともに、初春の庭に色を添えるのが水仙各種。展示棟上の芝斜面では現在、水仙テタテイトが群になって開花しています。その鮮やかな黄花は園内を一気に華やかな景色に変え、株元に植えられている原種シクラメンの斑入りの葉との愛称もばっちり。
展示棟下では同じく草丈の低い品種、水仙・WPミルナーの花が見ごろを迎えています。こちらはレモン色の淡い花色が特徴で、フリチラリアやカウスリップ(黄花九輪桜)などと一緒に花を咲かせます。これから4月中旬にかけて、タリア、ピピット、マウントフッド、サーウィンストンチャーチル、など他の品種も続々と開花し、水仙の甘い香りが園内を漂い楽しませてくれることでしょう。

◇    写真は2008年度のクレマチス・アーマンディーの様子です。

(アーマンディー写真/今井秀治氏 文/専属ガーデナー 阿部さくら)

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